竹田津実先生のフォトエッセイ:オジロワシ

 

オジロワシ

小見出し

昔、昆虫採集に熱中した。トンボから始まり、セミ、カブトムシ、チョウと飛んでいるものはなんでも捕った。
友とその技を競い敵がその種の本を手に入れたと知って図書館通いを始めて論戦? にそなえた。

ある時シラミが昆虫だと知る。
特に鳥に寄生するハジラミ(羽虱)は鳥の進化を証明する重要な指標になると書いてある。
これで私は勝ったと思った。友は鳥については全く興味がなかったからだ。

私はハジラミの採集に夢中になった。
ハジラミは巣の中に残るという調査報告があると巣を集め、鳥そのものの体に多くつくと知るとワナを仕掛けた。

大学に入り北海道にオジロワシという大型のワシがいると知った。
どうしてもそのワシに寄生するハジラミを手に入れたいと思った。

とうとう北海道に来てしまった。
たくさんのオジロワシの巣に乗った。
いつの間にか虱のことなど忘れていた。

みごとな姿に圧倒されて生態の調査に夢中になっていたのである。