アボカドをおいしくいただく第一のポイントは食べ頃のものを選ぶこと
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アボカド

アボカドはフルーツ。よって、フルーツのように皮をむき、フルーツの甘さ、爽やかさを期待して食べた人は、たいていその味のギャップに驚き、アボカドが嫌いになるようです。何事も最初の印象が大切ですね。アボカドをおいしくいただく第一のポイントは、なんといっても“食べ頃”のものを選ぶこと。茶色に近い濃い緑の皮を指で押すと、かすかに柔らかい。熟しすぎてもダメで、そこのところの加減が難しい。まだ青くて固いものは、室温に2〜3日置いておくと、自然といい感じに熟します。

 
森のバターといわれるアボカド、味の奥行きを引き出すのは調理! “森のバター”といわれるほど濃厚で、果肉自体に味があるわけではないけれど、料理の仕方によって、とろけるような美味しさになる。我が家の定番は、生の玉ねぎ、ツナと一緒に、しょうゆベースのドレッシングで和えたサラダ。冷たくしてもいいし、トースターでこんがり焼いてもおいしい!今回はアボカドのペーストと、スモークサーモンをはさんだベーグルサンドに決めました。ベーグルは天然酵母の生地で。この酵母菌は、干しぶどうの種から作ったもので、かれこれ“七年もの”になります。種をつないで、つないで、ここまで育ててきました。もっちりとした食感が、ねっとりしたアボカドにぴったりなのです。
     
アボカドのペースト作り1   アボカドのペースト作り2
 
自慢の自家製ベーグルは生地作りから始めましょう

まず、生地作りから始めましょう。全粒粉、酵母、水、塩を合わせてこねる。天然酵母の生地はドシドシ叩いたりしないで、優しく扱います。ひつとにまとまり、お餅のようになめらかになったら、ボールに入れてふきんをかぶせ、35度くらいで1時間発酵。その後、容器に入れ、冷蔵庫で一晩低温発酵させます。ここまでは私の仕事。成型から娘も参加です。生地を四つに分け、丸めてドーナツ型に。形が少々イビツではあるけれど、そこはまぁ、手作りならではのご愛嬌ということで。沸騰した湯で3〜4分ゆで、次にオーブンで焼き上げる。娘いわく、「なんかクネっとした虫みたい・・・」。焼きあがったら厚さを半分に切り、アボカドペーストとスモークサーモンをはさみます。アボカドは玉ねぎ、マヨネーズ、レモン汁を混ぜてつぶしたもの。塩気のあるスモークサーモンと相性ぴったりです。もちろん、ベーグルはイースト菌で作ってもいいし、市販のものでもいい。バゲットや食パンでもおいしいので、パンを買えていろいろ試してみてください。ちなみに、アボカドの種はステキな観葉植物になります。最初は水栽培で、根が出たら土に。我が家のアボカドの木はもう6歳。毎日、キッチンに集まる家族を優しく迎えてくれています。

     
ベーグル作り   アボカドとスモークサーモンのベーグルのできあがり
 

アボカドとスモークサーモンのベーグルの作り方

○材料(4個分) ○作り方
アボカド 1個
玉ねぎ 1/4個
スモークサーモン 4枚
マヨネーズ大さじ 2
レモン汁 1/2個
塩、こしょう適宜

○ベーグル生地
天然酵母 50g
全粒粉 180g
塩小さじ 1
水 100cc
1 アボカドは皮、種を取ってつぶし、レモン汁で和える。
2 玉ねぎはみじん切りし、1、マヨネーズ、塩、こしょうを混ぜ合わせる。
3 ベーグルを作る。全粒粉、酵母、塩、水を入れて混ぜ、練る。しっとりとしたらひとつにまとめ、ボールに入れ、布巾をかぶせて35度で1時間発酵させる。
4 密閉できる容器に 3 を入れ、冷蔵庫で一晩低温発酵させる。
5 4 を4等分し、丸くまとめ、ドーナツ型に成型する。沸騰した湯に入れ、3〜4分ゆでる。ペーパーにとって水気をきり、オーブンシートに並べて 200℃のオーブンで約12分焼く。
6 ベーグルを半分厚さに切り、2 をぬり、スモークサーモンをはさむ。
 
中島有香 中島有香 Yuka Nakajima
大阪出身、新潟在住。1988年に渡仏し、フランス料理の基礎を学ぶ。帰国後東京にて、女性誌や料理教室でオリジナルの家庭料理を提案。94年に結婚を機に新潟に暮らす。現在は新潟の豊富な素材に感謝しながら、自宅での料理教室等でその使い方と楽しみ方を発信。利酒師の資格を持ち、地元の味の研究にも余念がない。夫と娘の三人家族。
関連サイト → http://www.yuka-chotsu.com

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