JFE奥草津休暇村、六合村の概要
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六合村

神秘的な景観が広がる野反湖周辺、そして昔の暮らしの手触りを今に伝える赤岩、白砂渓谷に沿って位置する六合村の景色はどこか懐かしく、しかも凛としています。村役場の玄関には貼り出された現在の村の人口は1875人、この美しい山里に住む人はやはり年々減少しているようです。でも今回、村でお会いした方々は皆さん素敵な笑顔で、気さくに声をかけてくださいました。21世紀、「本当の豊かさとは何か?」が問われている現在、六合村は「私の住む六合、地球色」をメインテーマに掲げ、地域の特徴を生かした魅力ある村づくりに取り組んでいます。
第一部 六合村(くにむら)の概要

日本人のこころの故郷山本さん

まず、六合村(くにむら)の名前の由来を伺えますか?

-- 古事記・日本書紀(神武天皇即位のくだりのすぐ前)に、「兼六合以開都」という記述がありますが、これは「くにのうちをかねて、以て都を開く」と読みます。「六合」とは、東西南北及び天地を意味し、支配の範囲を示します。それが転じて、六つ合わせる、「六合=国(くに)」を意味するようになったと言われています。

さて、私たちの六合村は、明治22年3月に施行された町村制に伴い、【小雨】【生須】【入山】【太子】【日影】【赤岩】【草津】【前口】を合わせて、まず草津村が誕生しました。その後、明治33年7月に草津村が分村し、【草津】【前口】からなる草津町と、【小雨】【生須】【入山】【太子】【日影】【赤岩】の6つの大字からなる六合村に分かれました。この時、名実ともに6つの大字が合わさって1つの村「六合村」になったという訳です。

六合村の魅力を教えていただけますか?

-- 六合村は群馬県の最北西部、長野県と新潟県の県境に接する位置にあり、平均標高732m、面積202.81平方キロメートルの小さな村です。雄大な自然が残る村には神秘的な景観の「野反湖」、貴重な高山植物が豊富に生育する「芳ヶ平」及び「大平湿原」、それから若山牧水の「枯野の旅」の詩碑に代表される「暮坂高原」などの自然と豊富な温泉が湧く山村です。

ここに古くから人が住んでいたことは縄文時代と推定される広池遺跡や、平安時代のものといわれる熊倉遺跡の出土品からも分っています。江戸末期には、開国を唱えた蘭学者高野長英が、赤岩の旧家、湯本家に隠れ住んだとも伝えられていますし、信州松代藩の佐久間象山が、資源の調査のために入山もしています。明治になってからは日本の近代化の象徴として、目下ユネスコの「世界遺産への登録」運動が進んでいる旧官営富岡製糸工場への養蚕・製糸・織物産業を、人材や蚕の供給で背後から支える役割も担ってきました。六合村は小さな山村ではありますが、歴史のある地域です。いつの時代も、山を支える住民がここで生きてきたことは自信を持って言えます。しかし、戦後の高度成長期以降、日本中の山村は若い労働力が都会へ流出し、山の荒廃が進んでしまいました。

尻焼温泉        
尻焼温泉        

今日は、JFE奥草津休暇村の取材に来たのですが、六合村にとってJFE奥草津休暇村とはどういう存在でしょうか。

-- 私の家族も鉄山で働いていました。鉄鉱石を運ぶために鉄道の敷設が決まった時は枕木を調達するために、私自身も森の木の伐採に参加しました。村の経済の中心的存在となった群馬鉄山が使命を終え、閉山になったときは村民全体にとって本当に大変な出来事でした。日本を代表する露天掘りの鉄山として、村が一丸となってこの事業に協力してきたことは紛れもない事実でした。

その後もさまざまなことがありましたが、今改めて当時のことを振り返ると、現在、JR吾妻線として残った鉄道にしても、鉄鉱石の運搬用として敷設していなければ存在しないわけで、現在の六合村にとっても鉄山の歴史は重要です。鉄山から休暇村として生まれ変わり、今もこうして六合村に残ってくださることに感謝しています。



六合村の目指す村づくり倉本さん

六合村の目指す「村づくり」とはどのようなものかお聞かせいただけますか?

--丁寧な暮らしを大切にする人が自然の恵みに感謝しながら暮らしている「日本の原風景」と言ったらいいでしょうか?四季の移り変わりの中で、森の育む野生動物や昆虫、植物をここではまだまだたくさん目にすることが出来ます。自分たちの身の丈にあったやり方で、農山村の景観を保ち、訪れる方々に「この景色はなんだか懐かしい」と言っていただけるような「日本人の故郷」を目指しています。

昭和55年に制定された六合村民憲章では、以下の5か条を掲げています。
1.健康で働くことに喜びをもち、豊かなくらしをきづきましょう。
2.あたたかい愛情と和によって、明るい家庭をつくりましょう。
3.恵まれた自然を愛し、力を合わせて、美しい郷土をつくりましょう。
4.としよりを敬い、若い芽を育て、住みよい社会をつくりましょう。
5.教養を高め、かおり豊かな文化の創造につとめましょう。

六合村は、住民を挙げ自分たちの村に誇りを持ち、21世紀という時代において「心の故郷」になれるよう、農山村ならではの美しい風景を保全し、暮らしを立てていこうと方向を定めました。「魅力ある村づくりは何なのか?」を村民全体で考えて、それを実行しています。道路沿いの店の看板などは、そんな村民と村役場の職員が相談して統一した木彫りで作りましたし、商工会のメンバーは道端に積極的に花を植える活動をしています。

最後に夏休みに向かって、六合村ならではの見所を教えてくださいますか?

-- そうですね。近年整備を進めてきた見所として、まずは赤岩の水車小屋でしょうか。お豆腐作りやそば作りを体験してもらうことができるんです。この地域で昔から作られている伝統的な作り方を体験できます。お子さんとご一緒に水車で大豆を挽くところから、ゆっくりと時間をかけて豆腐が固まるまでを体験できます。また、ご自分で作った出来立てのお豆腐を食べていただけるので、大変ご好評をいただいております。前日から大豆を水に漬け、薪を割ったりして準備しますので、事前にご予約下さい。


それから、養蚕資料館がこの春オープンしました。当時の養蚕民家を改修し、はた織機や小物などが展示されていてこちらも必見ですよ。他にも、芳ヶ平、野反湖、横手山、尻焼温泉などなど自然に恵まれた見所が一杯です。是非お越しください。

赤岩の水車小屋   水車組合商品 蜂蜜   水車組合商品の炭
赤岩の水車小屋   水車組合商品の蜂蜜   水車組合商品の炭
 
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