食材小辞典
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栗

行く秋や手をひろげたる栗のいが

 
原産地は世界中に広く分布 原産地は広くアジア、北アメリカ、ヨーロッパなどに広く分布しています。
 
アボカド? アボガド? 世界の主な栗の種別はヨーロッパグリ(ヨーロッパ)、アメリカグリ(北米)、チンカピングリ(北米)、シナグリ(アマグリ、チュウゴクグリの一部、チョウセングリ)、ニホングリ(日本)などがあります。更に、二ホングリの品種だけでも約200種類以上あるといわれています。二ホングリのうち、山野の自生品はシバグリ(柴栗)またはヤマグリ(山栗)と呼ばれています。栽培品種はシバグリが改良されたもので、シバグリに比べて実が大粒です。 栽培品種は早生栗、中生栗、晩生栗の三種に大別されます。

早生栗: 森早生、玉造、丹沢、出雲、大峰、国見
中生栗: 筑波、銀寄、利平
晩生栗: 石鎚、岸根
 
本当は、マロンじゃない!? 栗のことを「マロン」と呼ぶ場合がありますが、本来「マロン」とはトチノキ科のマロニエの実のことです。かつてマロニエの実を使ってマロングラッセを作っていましたが、後に栗の実で代用するようになった結果、マロンに栗の意が生じたといわれているようです。
 
童話や言葉遊びにも登場 子供の頃からお馴染みの童話、さるかに合戦にも登場しています。家にやって来た猿が囲炉裏で身体を暖めようとすると栗が体当たりをする様は、焼くときにはぜる栗の特徴が表現されています。また、言葉遊びとして「桃栗三年、柿八年〜」というように、木を植えてから収穫できるまでの期間は栗は3年といわれています。一説によると日本の接木の技術が高かったために3年で収穫できるようになったとも言われているようです。
 
“火中の栗を拾う”はフランスの寓話から 『火中の栗を拾う』という言葉は、フランスの『暖炉のマロンに手を出す』という、猿におだてられた猫がいろりの中の栗を拾って大やけどをしたという、『ラ・フォンテーヌの寓話』から、自分の利益にならないのに、他人のために危険を冒すたとえが由来のようです。さて、冬のフランスの風物詩、焼き栗の屋台、観光でお出かけの際は是非お試しください!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』他

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