神話や伝承にはあまた記載があるが、公式な最古級の戦争の記録は、古代エジプトとヒッタイト帝国間で起きた「カデシュの戦い(Qadesh battle)」(BC 1286-74)らしい。それから現在まで、世界のどこかで戦争が続いている。
ロシア・ウクライナ戦争では、この4年間で40-55万人(民間を含む)の死者を出し、ロシア側の戦費は約43兆円/年、政府支出の40%が使われたことになる。その結果、累計温室効果ガス排出量はCO2換算で約3.11億トンにも上る。これはフランスの年間排出量に相当し、日本の年間排出量の約1/3に相当する。何故これほど大量の温室効果ガスを排出するのか、それは、インフラ破壊、大量の燃料消費、火災が同時に発生するためである。
そして戦争の究極の兵器が「核」である。広島に投下された核爆弾(15Kt:キロトン)により、その年末までに14万人が死亡し、総死者は20万人規模(放射線障害等)に及ぶが、現代の標準的戦術核(100Kt)が現代の都市に落ちれば、即死者50-100万人、総死者数は100-200万人になるという。復興には超長期の時間がかかり数百兆円の費用もかかる。日本のような都市集中型国家では、それは致命的な打撃となるだろう。
日本は非核三原則を堅持し続けてきたが、最近の政府の言動を見るに、いささか危うい兆候も見えてきた。そもそも核は抑止力になるのだろうか?
米ソ冷戦時代はその効果があったのかもしれないが、すでに9か国で現役核弾頭9,615発の時代に、それは難しい。前広島県知事の湯崎英彦氏は、核抑止は「恐怖の均衡」であり、平和の仕組みではなく、核抑止はフィクションであるという。
もう一度考えてみよう、日本は世界で唯一の被爆国である。今尚、多くの方が苦しんでいる現実もある。そして世界で唯一、1万年以上も戦争の無い文明を持ち(縄文時代)、そのDNAをしっかりと持ち続けているのだ。戦争は苦しみや悲しみ以外何も生まない、誰も得をすることもない、それどころか一瞬にして文明を崩壊させる力さえ持っている。
今こそ、あらためて未来の子供達へどのようなバトンが手渡せるのか、考えてみる時なのでは・・・
©︎ YAMADA Yuki
「太陽が落ちてきた」
太陽で良かった
原爆の火じゃなくて
雨で良かった
鉄の雨じゃなくて
空を飛ぶのが鳥で良かった
戦闘機じゃなくて
山田祐基